貧乏性、ケンカせず
「金持ち喧嘩せず」て言うことわざがありますよね。
私、このことわざの「金持ち」を「貧乏性」に代えて、座右の銘にしております。
元々、人と争うことは好きではなく、平和主義者なんです。
「貧乏性、ケンカせず」
今回はそれにまつわるエピソードを。
お正月、私の実家で親戚の集まりがあり、旦那さんは毎年しこたまお酒を飲みます。
夜になるとべろべろに酔っ払ってます。
ここまではいいのですが、旦那さん、酒癖が少しばかり悪いのです。
べろべろに酔うと始まるのがお説教。
心の中で、武田鉄矢かっ!てツッコミます。
今回は私の車の運転に難癖をつけて、「そんな運転してたら、いつか事故起こすで。」から始まり、そのうち「死んだら、ええねん。」を連発します。
「死んでから、わかるわ。」と。
また、始まった。
やれやれ。
今回はどう攻略していこうかな。
よし、いつものように軽く流すか。
ハイ、ハイ。
何を言われても、ハイ、ハイ。
受け流していきます。
10分経過。
ありゃ、まだブツブツ言ってます。
この手は効かないか。
よし、では次の手を、脳内コンピュータをフル稼働して考えます。
出た答えは「ちょっぴりキレ気味に返事する。」
この「ちょっぴり」がポイントです。
相手を興奮させず、尚且つ黙らせなきゃなりません。
旦那さんの顔色を伺いながら、丁度いい加減に計算してキレます。
5分後。
おっ、旦那さん、黙りこくりました!
上手く行ったようです。
よし、次もこの手で行こう。
私の攻略ブックにメモします。
黙らせたら、こっちのもの。
案の定、黙ってから5分後には、グースカ眠りに落ちました。
これで朝まで起きてこないでしょう。
お正月にうちの実家に付き合ってくれてありがとね。
こんなにもなるまで呑ませて、申し訳ない。
でも、その酒癖どうにかならんかしら。
私も正月から、「死んだら、ええねん。」と言われて気分は良くない。
さて、明日の朝はどうしようか。
たぶん、いつものように「全然覚えてない。」と言うんだろうなあ。
と、思いつつ眠りにつきました。
で、次の朝。
案の定、「全然覚えてない。」と一言。
ほらね、思った通りでしょ。
いつもなら、しょうがないで済ますところですが、「死んだら、ええねん。」ですからね、ひと言謝ってもらいます。
「謝ってよね。」と腰に手を当て、旦那さんが「ごめん。」と言いやすいようにおどけた感じで言うと、
「すんまへんなあ。」と笑って言います。
お互い顔を見て笑い、ハイ終わり。
無事、私の勝利、ゲームクリアです。
見事、ラスボスを倒しました。
ハイ、ここでヒーローインタビューです。
「伊達に結婚生活を丸21年やってませんよ。
相手がどう出るか、もう手の内は解っております。
酔っ払い相手ですからね、感情的になってはいけません。
あくまで冷静に、対処した結果です。
でも、ここまで上手く行ったのもみなさんの応援のお陰です。
ありがとうございました!」
いかがでしたか?
「貧乏性、ケンカせず。」
いい言葉でしょう。
ケンカしても得るものはないとは言いませんが少ないと思います。
残るのは嫌な感情だけ、だったりします。
それなら、いかにケンカせず、スルーして行く術を身に付けた方がいいのではないのでしょうか。
これからもこの言葉を実践して、人生を楽しく乗り切っていきたい今日この頃です。