「この世でいちばん大事な『カネ』の話」を読んで思ったこと
はじめに
この本を読む前はタイトルからしてちょっと「下世話な」おはなしだと思っていました。
ところがどっこい。
読了間際に感動して、不覚にも涙が出てしまいました。
著者紹介
筆者の西原理恵子さんは漫画家で、一男一女のシングルマザーでもあります。
幼少期の貧困、母親の再婚、高校退学、養父の自殺、大検をとり東京の美術大学に行きながらイラストレーターとなり、念願叶って漫画家デビュー。
その後ギャンブルにはまり5000万円の散財、アル中の人との結婚、離婚。
ほんと、波乱万丈ですよね。
そんな西原さんのお金の哲学が込められたこの一冊。
さっそく見てみましょう。
「貧困」と「暴力」
あのね、「貧困」と「暴力」って仲良しなんだよ。
貧しさは、人からいろいろなものを奪う。人並みの暮らしとか、子どもにちゃんと教育を受けさせる権利とか、お金が十分にないとあきらめらければいけないことが次から次に、山ほど、出てくる。
それで大人たちの心の中には、やり場のない怒りみたいなものがどんどん、どんどん溜まっていって、自分でもどうしようもなくなったその怒りの矛先はどうしても弱いほうに、弱いほうにと向かってしまう。
貧しいところでは、だから、子どもが理不尽な暴力の、いちばんの被害者となる。
読んでいて切なくなりました。
「お金がない」って言うのは物理的だけじゃなく、精神的にも追い詰められていくんですよね。
いつもイライラして、ほんの些細なことで怒りが爆発してしまう。
お酒を飲んで暴れたり、家庭内で暴力をふるったり。
そんなことをしても何も解決しないのに、その場だけの発散をしてまた同じことを繰り返す。
その矛先が子どもたちに向かう。
その子どもたちも暴力を振るわれた怒りを抱え、刹那的に生きてしまう。
負の連鎖ですよね。
そんな辛い思いをしている子どもたちに西原さんからのエール。
つらいのなら
今、自分がいる場所が気に入らなくって、つらい思いをしてる子だって、その「嫌だ」って気持ちが、いつか必ず、きっと、自分の力になる。
マイナスを味方につけなさい。今いるところがどうしても嫌だったら、ここからいつか絶対に抜け出すんだって、心に決めるの。
そうして運よく抜け出すことができたんなら、あの嫌な、つらい場所にだけは絶対に戻らないって、そう決めなさい。
そうしたら、どんなたいへんなときだって、きっと乗り越えることができるよ。
きれいごとでしょうか。
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
でもね、お金がなくて今つらい思いをしている人たちに「つらい、つらい」と嘆いているだけじゃなくて、行動を起こしてもらいたいです。
自分の人生、自分でなんとかしなくちゃね。
さいごに
働くことも、お金も、みんな、家族のしあわせのためにある。
お金には家族を、嵐から守ってあげる力もあるんだよ。
いざというとき、大切な誰かを安心な場所にいさせてあげたい。
そう思うなら、働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。
それが、大人になるっていうことなんだと思う。
この本を10代、20代の若い人たちに読んでもらいたいです。
私も高校生の次女にススメました。
文字も大きく、たいていの漢字にルビが振ってあるので本が苦手な人でもちゃんと読めますよ。
西原さんの母親目線の優しい語り口にジーンとなりました。
この世でいちばん大事な「カネ」の話 | ||||
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